ADHD(注意欠如・多動性障害)のある子どもを育てる保護者への誤解
「ちゃんと、お子さんのことを見てあげてください」
「お母さんがちゃんとしつけをしないから、学校で困った行動をするんです」
こんにちは、み・らいずワークスです。
今回は、ADHD(注意欠如・多動性障害)への誤解について、取り上げたいと思います。
ADHDの特性と保護者への誤解
冒頭の言葉に、ドキっとされた方もいらっしゃるかもしれません。
ADHDの特性があるお子さまの保護者の方が、過去にかけられた言葉です。
はじめに申し上げますが、これは、明確に誤解です。
ADHDには、じっとしていられない(多動性)・忘れっぽく、集中できない(不注意)・考える前に行動してしまう(衝動性)といった3つの主な特性があると言われています。
その結果として周囲から、わがまま・努力不足・保護者のしつけ不足、場合によっては愛情が不足しているなどの誤解を受けることがあります。
確かに、中には虐待やネグレクト(育児放棄)などの生活場面における不健全な循環の中で、そういった特性が現れる場合もあります。
ですが、大多数の保護者の皆様は、必死にお子さまと向き合いながら、日々関わっておられると思います。
「特性」はわがままでも愛情不足でもない
そもそも、じっとしていられない(多動性)・忘れっぽく、集中できない(不注意)・考える前に行動してしまう(衝動性)といった特性は、脳の機能によるものです。
ADHDは、大脳にある前頭前野という思考・判断・注意といった作用を司る機能に偏りがあると言われています。
また、脳内の神経伝達物質が不足しており、情報が正確に伝達されにくいという特徴があるとも、考えられています。
(正確な要因は、今のところまだわかっていません)
その結果として、自分の感情や行動をコントロールできず、周囲との間に「ズレ」が生じてしまうことがあるのです。
決して、お子さまがわざとしているわけでも、保護者の方の愛情が不足しているわけでもありません。
「働く」「自立」のために大切なこと
では、ご本人の「課題」に直面したときにできることや大切なことは何でしょうか?
それは、適切な「合理的配慮※」を受けたり、ご本人自身も必要なチカラを身につけることだと思います。
例えば…
仕事中で聞き逃しや見逃しなど情報の受取が難しく、何度もミスを繰り返してしまう…という場合を例にとって、考えてみます。
周囲ができる合理的な配慮としては、
・説明するときは文書を渡す
・静かな環境で伝達を行う
といった工夫が、考えられます。
また、ご本人自身に必要なチカラとしては、
・伝達を受けるときには必ずメモをする
・「情報の整理だけ」をする時間を設定する
などが考えられます。
表面的に見える「課題」だけを見るのではなく、その背景となる「原因」に合わせた対策をとることが大切です。
保護者の方だからこそ見える、「原因」がきっとあるはずです。
み・らいずワークスでも、保護者の方々の声や想いもお聞きしながら、ご本人の「働く」「自立」に向けてサポートをさせていただきます。
※ 合理的配慮ー障害者が他の者と平等にすべての人権及び基本的自由を享有し、又は行使することを確保するための必要かつ適当な変更及び調整であって、特定の場合において必要とされるものであり、かつ、均衡を失した又は過度の負担を課さないものをいう(引用:「特別支援教育の在り方に関する特別委員会(第3回)配付資料」(2010)文部科学省)
「イラスト図解 発達障害の子どもの心と行動がわかる本」(2014)田中康雄
「子どものための精神医学」(2017)滝川一廣
※就職予備校み・らいずワークスは、就職を目指す障害者や働くことに悩んでいる人のための就労支援・雇用支援を行う就労移行支援事業所です。大阪市内2か所で(うめだ校/なんば校)発達障がい・知的障がいのある方に特化したサポートプログラムを提供しています。

